つわり

つわりによる不安を軽減するためにも、事前につわりの状態や種類を知っておきましょう。

●つわりの状態

つわりとは、妊娠5週ごろから14週ごろの間に起こりやすい不調のことです。
つわりの期間や症状は個人差が大きく、体質によっては妊娠後期までつづくことがあります。

●つわりの種類

・吐きづわり

吐き気を感じるつわりです。
食事をすると嘔吐してしまうことがあります。

・食べづわり

常になにかを口にしておかないと、気分が悪くなるつわりです。
食べすぎによって体重が増加しすぎると、妊娠高血圧症候群のリスクが上がります。

・においづわり

特定の香りによって気分が悪くなってしまうつわりです。
炊き立てのごはんや煮物のにおいがダメになる方が多い傾向があります。

・眠気づわり

いくら寝ても眠気が取れないつわりです。
身体がだるい、頭がはたらかないなどの症状がみられることがあります。

・よだれづわり

よだれが止まらなくなるつわりです。
よだれを飲みこもうとすると、吐き気を感じることがあります。

つわりの原因は、はっきりとわかっていません。
しかし、次のような要因が関係しているのではないかと考えられています。

●ヒト絨毛性ゴナドトロピンの影響

ヒト絨毛性ゴナドトロピンとは、胎盤の細胞から分泌される妊娠ホルモンの一種です。
ヒト絨毛性ゴナドトロピンの分泌は、つわりが始まってから活発になり、つわりが終わる時期に落ち着くことが多いです。
そのため、つわりはヒト絨毛性ゴナドトロピンの副作用として起きているのではないかと考えられています。

●妊娠によるホルモンバランスの変化

つわりは、妊娠によるホルモンバランスの変化に適応しきれていないため起こるといわれています。
とくに、女性ホルモンのひとつであるプロゲステロンは、妊娠すると急激に増加します。
このプロゲステロンの増加によって体内にガスが溜まりやすくなり、吐き気や嘔吐、不快感を覚えやすくなっていると考えられています。

●身体の防衛反応

つわりは妊娠を維持させるために、体内に異物や毒性があるものを入れないようにする防衛反応であるという説もあります。

妊娠中の身体は非常にデリケートなので、電気療法や超音波療法などの一部施術は避けたほうがよいといわれています。
そのため、当院のつわりに対する施術では、身体への負担が少ない手技療法をおこないます。
手で身体を揉みほぐすことで、筋肉のこわばりやだるさ、疲労感などの軽減を目指します。
大切な赤ちゃんがいるおなかへの負担も考慮し、仰向けか横向きに寝た状態で施術します。

●代表的な施術期間

つわりは、数週間から数か月程度で落ち着いていくことが多いです。

また、長引く場合でも、出産を迎えるころには終わります。
そのため、つわりに対する施術も数週間から数か月程度で完了します。

●代表的な施術過程

つわりの原因ははっきりとわかっていません。
そのため、つわりに対する施術では、根本的な原因に対処するのではなく、つわりによって生じるストレスやつらさに対してアプローチします。
どのような症状でお困りなのかヒアリングしたうえで、身体の状態を確認し、一人ひとりにあった手技療法をおこないます。

つわりの症状にあわせて対処しましょう。

●吐きづわり

吐きづわりの方は、レモンやトマトなど酸味の強いものや、さっぱりとしたそうめんやゼリーなら食べられることが多いです。
食べられるときに、食べやすいものを口にするようにしましょう。
また、吐きづわりは脱水症状に気をつける必要があります。
まったく水分が摂れないときは、氷をなめて少しでも水分補給をしましょう。

●食べづわり

あめやガム、グミなど手軽に口に含めるものを用意しておきましょう。

また、食べづわりを感じる方は、体重をコントロールすることが大切です。
食べ過ぎないように、食事を小分けにして取りましょう。

●においづわり

どのようなにおいがダメなのか把握しておき、そのにおいを避けるようにしましょう。

また、好きな香りをハンカチやタオルに染み込ませ、においづわりを感じたときに嗅ぐこともおすすめです。
妊娠中につかえないアロマもあるため、購入する際によく確認しましょう。

●眠気づわり

少しでも仮眠を取ると、楽になることがあります。
仕事中に眠気を感じるときは、席から立ち上がって軽く身体を動かしたり、外の空気を吸ったりしましょう。

●よだれづわり

よだれは口に溜めこまず、ペットボトルやガーゼなどに吐き出しましょう。
こまめにうがいをすることも、不快感の軽減に役立つのでおすすめです。

妊娠中の身体はデリケートです。
大切な赤ちゃんを守るためにも、無理をしないようにしましょう。

●無理に家事をしない

つわりがあるときは無理に家事をおこなわず、身体を休ませることに専念しましょう。

●気分転換する

つわりの兆候があると、どうしても気分が滅入ってしまいます。
散歩に出かけたり好きな音楽を聴いたりなど、自分なりの気分転換の方法をみつけておきましょう。

●あめやタブレットを携帯しておく

食べづわりが心配な方は、あめやタブレットなどの口に含みやすい食べ物を携帯しておきましょう。

●ゆったりとした服を着る

身体を締めつける服は、血行を悪くして、つわりを悪化させる可能性があります。
おなかまわりを締めつけないマタニティウェアを着るようにしましょう。